金剛出版の『臨床心理学』

さて、心理臨床家が読みたい雑誌の一つに、金剛出版の『臨床心理学』が挙げられると思います。(定価:1600円)
現在、この雑誌は奇数月の10日に出版されています。内容は非常に専門的ですから、このペースで発行することは、非常にエネルギーを割いているのではないでしょうか。 毎回、原著論文も掲載されており、多様なテーマが掲載されているという印象を受けます。

雑誌、臨床心理学の沿革

金剛出版のHPを参照すると、現在17巻まで発刊されています。 第1巻1号は、2000年12月に発売されており、日本の心理臨床に携わる著名な先生方の名前が筆者として連ねられています。

毎回、特集が組まれており、例えば1巻第3号は、初回面接と見立てが特集されています。 特集を見渡すと、テーマは多岐にわたっています。がん・スクールカウンセラー・学生相談・グループ・精神医学・倫理・アセスメントなど様々です。

バックナンバー

バックナンバーのダイジェストを見渡してみると、以下のように、やはり多様なテーマを掲載していることがわかります。執筆者も著名な先生方が並んでいます。

 第1巻

  • 第6号 緊急特集 子どもの虐待
  • 第5号 特集 解釈の実際</li> <li>第4号 特集 家族の現在と家族療法
  • 第3号 特集 初回面接と見立て

読み方

病院で活動している人は、スクールカウンセラーの特集を読むことが無意味かと言えば、決してそんなことはないでしょう。 これだけ多様な領域が扱われているのですから、他の領域のことを知る機会とすることがまずできると思います。

我々は教育者ではなく、心理臨床家です。教育現場に入る際に、教育の知識は必要になりますが、決して、その道の専門ではなく、あくまで心理的な視点から、教育現場で起きる様々なことを理解しようと試みるものです。

この態度は、医療現場にいても、福祉現場にいても同様の事が言えます。

つまり、自分が従事していない分野の内容を読むことは、特段専門外のことではないと思います。おそらく、他の分野で起きていることと同様の事が自分の従事する分野でも起きていることに気づかされるのではないでしょうか。

そして、自分自身の従事する現場での活動に示唆を与えてくれる可能性は十分にあると思います。

逆に、購読ということで書いておりますので、全部読むということになりますが、自分の興味のある領域だけをまずは読んで見るということでも、意義があると言えるでしょう。

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